【腰痛を繰り返す原因】何度も再発する人に共通する体の使い方とは?
2026年08月28日

「もう治ったと思ったのに、また腰が痛い」「ストレッチを続けているのに戻ってしまう」「治療を受けたのに再発した」。こういう腰痛の繰り返し、ほんまに多いです。
僕自身も、以前は毎年2月頃になるとぎっくり腰になるような人間でした。もう癖みたいになっていたんですよね。だからこそ、痛みが出た腰だけに目を向けても、再発を防ぐところまでは届かないことがあると感じています。
大事なのは、痛みが消えることと、体が整うことは同じではないということです。腰痛を繰り返さない体を目指すなら、腰以外も含めた体全体の使い方、巡り、生活習慣を見直していく必要があります。
目次
- まず試してほしい、足首で前屈が変わる簡単チェック
- 痛みがない=治った、ではない理由
- 再発しやすいのは、治らないからではなく戻りやすいから
- 施術や治療の後こそ、生活習慣を変える
- 腰だけを見ない。体全体の「巡り」を見る
- 真面目で責任感が強い人ほど、無意識に体を守りやすい
- 今日からできる再発予防セルフケアはシンプルでいい
- 「年齢のせい」で終わらせない
- 自分の体の主導権を、自分に戻す
- 腰痛再発を防ぐために覚えておきたいこと
まず試してほしい、足首で前屈が変わる簡単チェック
腰痛が腰だけの問題ではないことを体感しやすい、シンプルなチェックがあります。
- 立った状態で前屈し、今どこまで曲がるかを覚えておく
- 左右の足首を、正回しと逆回しを含めてそれぞれ20回ほど回す
- もう一度、同じように前屈する
これだけで前屈しやすくなった、腰の突っ張りが変わったと感じる人がいます。もちろん全員が同じ変化を感じるわけではありませんが、ここで伝えたいのは「足首を回したら腰が柔らかくなる」という小手先の話だけではありません。

腰の動きは、足首や股関節、膝、歩き方、呼吸など、体のほかの部分ともつながっている。だから腰だけをほぐして一時的に楽になっても、負担のかかり方が変わっていなければ、また戻ってしまうことがあるわけです。
痛みがない=治った、ではない理由
痛み止め、湿布、施術、ストレッチなどで痛みが軽くなることはあります。日常生活に支障があるときや、どうしても必要な場面でそれらを使うこと自体を否定する話ではありません。
ただ、それで痛みが引いたからといって、体が完全に整ったとは限りません。
火災報知器を止めても、火が消えたとは限らない
痛みは、体からのサインとして考えることができます。たとえば火災報知器の警報音だけを止めても、火元が残っていれば火事は終わっていませんよね。
同じように、痛みというサインだけを抑えても、日常生活の中にある負担の原因が残っていれば、同じ場所にまた負担がかかります。湿布や薬、腰だけのストレッチ、痛い場所だけの施術が「間違い」ということではありません。でも、そこだけで終わると再発につながりやすいのです。
腰を伸ばして気持ちいい、楽になった。それは半分正解です。ただ、本当に見ていくべきなのは、腰に負担を集めている日常生活のどこかにある火元かもしれません。
再発しやすいのは、治らないからではなく戻りやすいから
「じゃあ一生治らないんですか」と思うかもしれません。でも、そういう話ではありません。
再発を繰り返す状態は、治らないのではなく、戻りやすい状態が残っているということです。人よりも痛みの再発スピードが早くなっている。その状態を変えるには、痛い場所を一度楽にするだけでなく、再発しにくい体づくりを考える必要があります。
タイヤだけ替えても、ハンドルが曲がっていればまっすぐ走れない
車のハンドルが左に切れたままなら、タイヤを新しく交換しても車はまっすぐ走りません。まっすぐ走るためには、ハンドルの向きそのものを戻す必要があります。
体も同じです。腰が痛いから腰だけに施術をしても、足首、股関節、膝、歩き方、呼吸といった体の使い方が以前のままであれば、腰にはまた負担が集まりやすくなります。
腰痛だけではありません。肩、首、膝でも考え方は同じです。痛い場所は結果として出ている場所であって、負担の始まりが必ずしもそこにあるとは限りません。
施術や治療の後こそ、生活習慣を変える
医療や手術、再生医療などが進歩していることは素晴らしいことです。検査、診断、手術など、西洋医学が必要な場面は当然あります。
ただ、どれだけ良い治療を受けても、その前に痛みをつくった生活をそのまま続ければ、同じように負担が積み重なる可能性があります。
たとえば膝の治療後に、床で寝る生活をベッドに変える、階段の上り下りを控える、床に座る時間を見直すといった生活上の工夫を勧められることがあります。これは単なる制約ではなく、膝関節にかかる負担を減らすための考え方です。
腰痛でも同じです。施術だけで何とかしようとするのではなく、普段の動作や姿勢、歩き方、呼吸、休み方を変えていく。ここまで含めて初めて、再発しにくい状態に近づいていきます。
腰だけを見ない。体全体の「巡り」を見る
僕は、腰が痛いから腰だけを見るという考え方はしていません。腰痛があるなら、腰周辺だけでなく下半身全体を見ます。
- 足首の動き
- 足の指や足の甲の使い方
- 膝や股関節の動き
- 立ち方や歩き方
- 呼吸の浅さ
- 筋肉が無意識に力んでいないか
東洋医学的な見方では、気、血、水の巡りがスムーズであることを大切にします。巡りが滞ると、体は「このままではまずい」と守りに入ります。その結果として筋肉が硬くなり、呼吸が浅くなり、関節が動きにくくなって、腰や肩、首などに痛みとして現れると考えます。
これは西洋医学を否定するための話ではありません。検査や診断、手術が必要なこともあります。そのうえで、数字や画像だけでは捉えきれない体の変化もある。だから僕は、西洋医学と東洋医学のどちらか一方だけではなく、両方の視点を大事にしています。
真面目で責任感が強い人ほど、無意識に体を守りやすい
腰痛を繰り返しやすい人には、ひとつの傾向があります。真面目で、責任感が強くて、我慢できてしまう人です。
こういう人は、心でも体でも無意識に力が入りやすい。頑張らなあかん、迷惑をかけられへん、まだやれる。そうやって力みが続くと、体の巡りもスムーズにいきにくくなります。
だから再発予防は、筋肉や関節だけの問題ではありません。心の力を抜くことも、体を整える一部です。
ときには「腰がもし話せるなら、何て言うだろう」と考えてみてください。寝るときにいつも同じ方向を向いて腰がつらい、自分でも姿勢の偏りに気づいている。そんなふうに、体が出している答えを本人がすでに分かっていることもあります。
自分の痛みを、敵として黙らせるだけではなく、体からのメッセージとして少し観察してみる。その視点があるだけでも、日常の選択は変わってきます。
今日からできる再発予防セルフケアはシンプルでいい
セルフケアは、複雑すぎると続きません。ややこしいメニューをたくさん覚えるより、続けられるシンプルなことのほうが大切です。
1. 足首を回す
先ほどのように、左右の足首をゆっくり回してみてください。前屈などの動きの前後で比べると、自分の体のつながりに気づきやすくなります。
2. 鼻から吸って、口から吐く
もうひとつは呼吸です。鼻から吸い、口からゆっくり吐く。これだけです。
呼吸が浅いと体は力みやすく、関節の動きにも影響が出やすくなります。何か特別なことをしなくても、まずは呼吸を整える時間をつくることから始めてみてください。
体を揺らす、足を振るなどの簡単な動きで動作を整え、その後にツボ刺激などを取り入れて変化を維持していくという考え方もあります。でも最初から全部を頑張る必要はありません。まずは続けられることを、毎日の中に入れることです。
「年齢のせい」で終わらせない
40代、50代になってくると、年齢のせい、加齢のせい、更年期のせいと言われることが増えてきます。年齢とともに変化が起きること自体は当然あります。
でも、年齢だけがすべての答えではありません。60歳を過ぎたら全員が膝を痛めるのか、70歳を過ぎたら全員が同じように体の不調を抱えるのか。そんなことはないはずです。
今のうちから体の健康を少しずつ積み上げていけば、10年後、20年後、30年後の状態は変わってきます。薬や湿布に頼る前に、体の循環や使い方を整える。その選択肢を持っておくことが大事です。
自分の体の主導権を、自分に戻す
医師、施術者、介護者などの専門家の意見は大切です。ただし、最終的に自分の体と付き合っていくのは自分です。
だからこそ、言われたことをただ受け取るだけではなく、「これは自分に本当に合っているのか」「自分が大切にしたい生活を守れるのか」と考えることも必要です。
歩きたいと思っている人が、楽だからとすぐに歩く機会を失ってしまえば、体は使わない方向へ進みやすくなります。もちろん安全を無視するという話ではありません。自分の希望と体の声を置き去りにせず、納得できる選択を重ねていくことが大切です。
自分の子どもや家族、大事な人にも勧められることかどうか。そこを基準に、体との向き合い方を考えていきたいと思っています。
腰痛再発を防ぐために覚えておきたいこと
- 痛みがなくなったことと、体が整ったことは別
- 腰痛の原因は、腰以外の関節、歩き方、呼吸、生活習慣にもある
- 薬や湿布は必要なときに使ってよいが、それだけをゴールにしない
- 足首を回す、呼吸を整えるなど、続けやすいセルフケアから始める
- 真面目さや我慢による無意識の力みも、体の状態に関係する
- 年齢のせいだけで片づけず、これからの体を積み上げていく
腰痛を繰り返すと、「自分は腰が弱いんや」と思ってしまいがちです。でも、腰が弱いからではなく、体全体が腰に負担を集めやすい状態になっているだけかもしれません。
痛い場所だけを何とかするのではなく、体の巡り、呼吸、動き、生活習慣まで含めて整えていく。体は無理やり変えるものではありません。整ってくれば、体はちゃんと変わっていきます。
よくある質問
腰痛が一度よくなったのに、すぐ再発するのはなぜですか?
痛みが消えても、腰に負担を集めていた歩き方、足首や股関節の動き、呼吸、生活習慣が変わっていなければ、戻りやすい状態が残ることがあります。痛む腰だけでなく、体全体の使い方を見直すことが大切です。
腰痛には腰のストレッチだけでは足りませんか?
腰のストレッチで楽になることはあります。ただ、腰以外に負担の原因がある場合、腰だけを伸ばしても一時的な変化にとどまることがあります。足首、膝、股関節、呼吸、歩き方にも目を向けてみてください。
湿布や痛み止めは使わないほうがいいですか?
日常生活に支障があるときなど、必要な場面で使うこと自体を否定するものではありません。ただし、痛みが軽くなったことだけをゴールにせず、再発しにくい体の状態や生活習慣も同時に考えていくことが大切です。
腰痛再発予防として、まず何から始めればよいですか?
立った状態で前屈を確認し、左右の足首を回してからもう一度前屈するチェックがおすすめです。あわせて、鼻から吸って口から吐く呼吸をゆっくり行い、体の力みを抜く時間をつくってみてください。
動画でも詳しく解説していますのでご覧になって下さい。









