【膝の内側が痛い】原因はどこ?歩く・曲げると痛む理由と3ステップセルフケア
2026年08月19日
歩く、立ち上がる、階段を下りるなどの日常動作で膝の内側が痛い場合、痛む場所だけを揉んだり、いきなり筋トレを始めたりするのは適切でないことがあります。膝は足首、股関節、骨盤、太もも、お尻の筋肉とも連動しているためです。
膝の内側の負担を減らすには、硬くなった部位をゆるめ、動きのバランスを整えた上で、必要な筋肉を使える状態にしていくことが大切です。ここでは、東洋医学の経絡ケアを取り入れた経絡刺激、ストレッチ、筋力トレーニングの順番で行うセルフケアを解説します。
目次
- 膝の内側が痛む主な原因
- 先に受診を考えたい膝の症状
- 膝痛セルフケアは筋トレより準備が先
- ステップ1: 脚の経絡を刺激して動きやすさをつくる
- ステップ2: 内ももと中臀筋をストレッチする
- ステップ3: 内ももとお尻を鍛えて膝を安定させる
- 膝の内側に負担をかけにくい日常動作
- 東洋医学の食養生で意識したい食材
- 膝の内側の痛みで避けたいこと
膝の内側が痛む主な原因
膝の内側の痛みには複数の可能性があります。痛みの出る状況、腫れの有無、けがをした経緯などによっても考え方は変わります。
変形性膝関節症の初期症状
膝関節の軟骨がすり減り、関節内に炎症が起こることで痛みにつながる場合があります。初期には、動き始めだけ痛い、長く歩くと痛む、膝に違和感があるといった形で現れることがあります。
内側側副靱帯や半月板への負担
スポーツ中の外傷だけでなく、歩き方や姿勢の偏りによって膝へのダメージが積み重なることがあります。特に、ひねった後から痛い、引っかかる感じがある、膝が不安定に感じる場合は注意が必要です。
O脚、内股、脚を組む習慣によるアライメントの乱れ
膝が内側へ入りやすい姿勢や、O脚傾向によって膝の内側に荷重が集中することがあります。足を組む習慣も、骨盤から脚の位置関係に偏りをつくる一因になり得ます。
重要なのは、痛みを我慢して動かし続けないことです。痛みが強くなるほど、無意識にかばう動きが増え、さらに別の部位へ負担が広がることがあります。
先に受診を考えたい膝の症状
セルフケアは診断や治療の代わりにはなりません。以下に当てはまる場合は、自己判断で運動を続けず、医療機関へ相談してください。
- 転倒、ひねり、衝突の後に強い痛みが出た
- 膝が大きく腫れている、熱を持っている
- 体重をかけられない、歩行が難しい
- 膝が曲がらない、伸ばせない、急にロックする
- 膝崩れや強い不安定感がある
- 安静にしても痛みが続く、痛みが悪化している
膝に疾患や手術歴がある場合も、無理のない範囲で取り組み、痛みが増す動きは中止してください。
膝痛セルフケアは筋トレより準備が先
膝の内側が痛むとき、筋力不足だけが原因とは限りません。太ももの内側が強くこわばっていたり、お尻や股関節の動きが低下していたりする状態で負荷を増やすと、膝への刺激が強くなることがあります。
取り組む順番は次の3ステップです。
- 経絡に沿った刺激で脚全体をやさしくほぐす
- 内ももとお尻をストレッチして動かしやすくする
- 内ももとお尻をトレーニングして膝と骨盤を支える
東洋医学では、膝の不調を腎、肝、胆の経絡や、血の巡りとの関連から捉える考え方があります。以下の経絡刺激は、この視点に基づくセルフケアです。強く押して痛みを我慢するのではなく、痛気持ちよい程度の圧で行いましょう。
ステップ1: 脚の経絡を刺激して動きやすさをつくる
肝経: 親指から内ももまでを押す
肝経は、足の親指の付け根から脚の内側を通り、内ももへ続くとされる経絡です。膝の内側から太ももの内側が張りやすい人は、脚の内側を広くとらえて刺激します。
- 座って片脚を楽な位置に置きます。
- 親指の付け根や手の親指の側面を使い、足の親指の付け根から内側のふくらはぎ、内ももへ向かって押します。
- 一方向へゆっくり押し流すように行い、片脚につき6回から7回を目安にします。
- 反対側も同様に行います。
ラインだけをピンポイントで探すよりも、脚の内側を面としてとらえ、力みのない圧で刺激するのがポイントです。
足の親指側から内ももへ向け、脚の内側を広くやさしく刺激します。
腎経: 足裏の湧泉から内くるぶし、内ももへ
腎経は足裏の土踏まず付近にある湧泉から始まり、足の内側を通るとされます。冷えやむくみがあり、脚全体が重く感じる場合にも取り入れやすいケアです。
- 足裏の土踏まずの中央よりやや前方にある湧泉を、心地よい強さで10回押します。
- 内くるぶしから内側のふくらはぎ、内ももへ向けて、親指の付け根で押しながら進みます。
- 片脚につき10回を目安に行い、反対側も同じように行います。
押したときに鋭い痛みやしびれが出る場合は、圧を弱めるか中止してください。
胆経: お尻から脚の外側をほぐす
膝の内側の痛みでも、脚の外側やお尻の硬さが影響していることがあります。胆経は体側から脚の外側、小指側へ続くとされる経絡です。外側をゆるめて股関節の動きを出すことを目指します。
- 骨盤の外側の骨を確認し、その少し後ろ側にあるお尻の筋肉を、軽く握った手の側面で10回たたきます。
- お尻から太ももの外側にかけて、同じように10回ほど軽くたたきます。
- 膝下の外側は、人差し指、中指、薬指の腹で上から下へ押します。10回を目安にします。
- 反対側も同様に行います。
骨そのものを強くたたかないようにし、筋肉に当てる意識で行ってください。過去のけがや神経症状がある部位は、特にやさしい圧から始めましょう。
ステップ2: 内ももと中臀筋をストレッチする
内転筋ストレッチ: 足裏を合わせて前に倒れる
太ももの内側にある内転筋が硬いと、膝を内側へ引っ張るような負担につながることがあります。膝に痛みを出さない範囲で、内ももをゆっくり伸ばします。
- 床に座り、両足の裏を合わせます。
- 膝を無理なく左右に開き、背筋を伸ばします。
- 腰を丸めすぎず、ゆっくり上体を前へ倒します。
- 内ももに伸びを感じる位置で30秒保ちます。
- ゆっくり戻り、合計3セット行います。
前に深く倒れることが目的ではありません。内ももが軽く伸び、呼吸を続けられる位置で止めることが重要です。
背筋をできるだけ長く保ちながら前へ倒れ、内ももの伸びを感じる位置で止めます。
中臀筋ストレッチ: 仰向けで膝を反対側へ倒す
中臀筋を含むお尻周辺の筋肉は、骨盤と膝の安定に関わります。お尻の外側が張っている場合は、仰向けのストレッチを試してみましょう。
- 仰向けになり、片方の膝を立てます。
- 立てた膝を、反対側の脚の外側へ移します。
- そのまま膝をゆっくり床方向へ倒します。
- お尻の外側に伸びを感じたら30秒保ちます。
- 反対側も行い、それぞれ3セットを目安にします。
伸び感が弱い場合は、手で膝を軽く床方向へ支えてもかまいません。ただし、膝関節そのものに痛みが出る角度まで押し込まないでください。
膝を反対側へ倒して、お尻の外側が伸びる位置を探します。
ステップ3: 内ももとお尻を鍛えて膝を安定させる
ストレッチで動かしやすさをつくった後は、内ももとお尻に軽い負荷を入れます。痛みをこらえて回数を増やすのではなく、狙った筋肉に力が入る感覚を優先してください。
内ももトレーニング: クッションを膝で挟む
- 椅子または床に座り、膝の間にクッション、ボール、丸めたタオルなどを挟みます。
- 太ももの内側を意識して、膝でクッションをゆっくり押します。
- 力を抜きます。
- 押す、ゆるめるを10回繰り返します。
- 3セットを目安に行います。
膝を強く内側へねじ込む必要はありません。クッションを軽く押して、内ももに収縮感が出る程度で十分です。
お尻トレーニング: ヒップリフト
- 仰向けになり、両膝を立てます。
- お尻を締める意識で、骨盤をゆっくり持ち上げます。
- 上げた位置で5秒保ちます。
- ゆっくり下ろします。
- 10回を1セットとして、3セットを目安に行います。
腰を反らして上げるのではなく、お尻を使って骨盤を持ち上げるのがコツです。腰や膝に痛みが出る場合は、上げる高さを低くするか中止してください。
ヒップリフトでは腰を反らすより、お尻を締めて骨盤を持ち上げる意識を持ちます。
膝の内側に負担をかけにくい日常動作
セルフケアの効果を保つには、日々の動きの癖を見直すことも欠かせません。
- 歩くとき: つま先が極端に内側へ入らないよう、進行方向へ自然に向ける。
- 座るとき: 足を組む時間を減らし、両足を床につける。
- 膝の向き: 膝が内側へ入り込みすぎないようにする。
- 運動量: 痛みが強い日はトレーニングを優先せず、休息や軽いストレッチに切り替える。
膝痛を改善しようとして急にスクワットや強い筋トレを始めると、かえって痛みが増すことがあります。まずは足の状態を整え、負担の少ない運動から段階的に進めましょう。
東洋医学の食養生で意識したい食材
東洋医学の考え方では、膝や下半身の不調に対して、腎をいたわる食材を日常に取り入れる方法があります。食事だけで膝の痛みを治すものではありませんが、普段の食生活を見直すきっかけにはなります。
- 黒ごま
- 黒豆
- くるみ
- 山芋
- 海藻類
特定の食品に偏るのではなく、主食、たんぱく質、野菜などを含むバランスのよい食事の中で取り入れることが基本です。
膝の内側の痛みで避けたいこと
- 痛みを抑えることだけを目的に、原因を確認せず無理を続けること
- 腫れや熱感があるのに、強いマッサージやトレーニングをすること
- 痛い場所だけに集中し、股関節やお尻、足首の状態を無視すること
- 鋭い痛みを「効いている」と考えて強く押し続けること
- ストレッチで反動をつけ、膝を無理に開いたりひねったりすること
膝の内側の痛みは、膝だけの問題として捉えず、脚全体の使い方を整えることがポイントです。経絡刺激でやさしくほぐし、内ももとお尻を伸ばし、その後に安定性を支える筋肉を鍛える。この順番で、痛みのない範囲から継続してみてください。
膝の内側の痛みに関するよくある質問
膝の内側が痛いときは筋トレをしてもよいですか?
痛みが強い時期に無理な筋トレを行うのは避けましょう。先に経絡刺激やストレッチで脚の緊張をゆるめ、痛みが出ない範囲で内ももやお尻の軽いトレーニングへ進める方法が基本です。
内もものストレッチはどのくらい行えばよいですか?
足裏を合わせて行う内ももストレッチは、30秒を3セットが目安です。強い痛みが出る位置まで倒れ込まず、心地よく伸びる範囲で行ってください。
膝の内側の痛みはO脚と関係ありますか?
O脚傾向や姿勢の癖があると、膝の内側に負担が集中しやすくなることがあります。お尻や股関節周辺の柔軟性、内ももの筋肉の使い方、歩行時のつま先と膝の向きをあわせて見直すことが大切です。
膝の内側が腫れて痛いときもセルフケアできますか?
腫れ、熱感、強い痛み、歩きにくさがある場合は、強い刺激やトレーニングを避けてください。けがや関節の問題が隠れている可能性もあるため、医療機関への相談を優先しましょう。









