【歩くと膝が痛い】原因は股関節かも?膝だけではない原因とセルフケア
2026年08月3日

歩き始めの数歩で膝が痛い。スーパーを歩いているうちにだんだん痛くなる。旅行へ行きたいのに、膝が不安で思い切れない。
病院で「軟骨がすり減っています」「年齢のせいですね」「体重を減らしましょう」と言われた経験がある方もいると思います。もちろん、それらも大切な視点です。
ただ、レントゲンで変形があっても痛くない方がいる一方、変形が少なくても強く痛む方もいます。膝の痛みを考える時、膝だけに目を向けるのではなく、足首、ふくらはぎ、太もも、股関節、骨盤まで含めて見ていくことが大切です。
ここでは、歩く時の膝痛に対して、足全体の連動と東洋医学の「巡り」という視点から行うセルフケアを紹介します。強い痛みやしびれがある場合、無理はせず、必要に応じて医療機関へ相談してください。
目次
- 歩く膝が痛い原因は膝より股関節だった?
- 膝の痛みチェック
- 膝痛が出る原因
- 東洋医学的に見た膝の痛み
- セルフケア①(足首回し)
- セルフケア②(股関節から足を振る)←重要
- 効果を長持ちさせるケア③ツボの刺激:陽陵泉
- 効果を長持ちさせるケア③ツボの刺激:懸鐘
- 効果を長持ちさせるケア③ツボの刺激:足三里
- 効果を長持ちさせるケア③ツボの刺激:太衝
- 痛みと感情との関係
- まとめ
歩く膝が痛い原因は膝より股関節だった?
15年以上、多くの膝痛の方を見てきて感じるのは、膝だけが悪いというケースはほとんどないということです。
膝は、歩くたびに足首、ふくらはぎ、太もも、股関節、骨盤と連動して働いています。どこか一つでも動きにくさや巡りの悪さがあると、膝がその分まで頑張ることになります。
つまり膝は、痛みが出ている場所ではあっても、原因を一人で抱え込んでいる「被害者」になっていることがあるんです。
膝だけを揉んだり、膝周辺だけをケアしたりして一時的に楽になっても、すぐ戻る場合があります。その時は、膝に負担が集まる前の足首や股関節まで、全体の動きを整える必要があります。
膝の痛みチェック
まずは今の状態を覚えておいてください。
- 立っている方は、その場で2、3歩足踏みをします。
- 座っている方も、座ったままで足踏みをします。
- 膝の内側、外側、前、後ろなど、どこに痛みや違和感があるか確認します。

このチェックは、セルフケアの後にももう一度行います。痛みが完全になくならなくても、足が軽い、動かしやすい、違和感の場所が変わったといった小さな変化を確認してみてください。
膝痛が出る原因
道路をイメージしてみてください。道路そのものが傷んでいれば渋滞は起きます。しかし渋滞の原因は、道路の傷みだけではありません。事故、工事、信号など、流れを止める要因はいろいろあります。
体も同じです。膝そのものだけが悪いのではなく、膝へ向かう巡りや動きが悪くなることで痛みが出ることがあります。
歩く動作では、次の部位が一緒に働いています。
- 足首
- ふくらはぎ
- 太もも
- 股関節
- 骨盤

どこか一つの巡りや動きが悪くなると、膝だけが頑張りやすくなります。歩けば歩くほど膝が痛くなる方は、膝だけで何とかしようとしていないか、一度見直してみてください。
東洋医学的に見た膝の痛み
東洋医学では、膝の外側には胆経という経絡が流れていると考えます。胆経は頭の側面から上半身の側面、骨盤、膝、足先へとつながる経絡です。

この視点では、膝だけを単独で見るのではなく、体の側面を含めた全体の巡りとして見ます。足首や股関節を動かし、ツボを刺激していくのは、膝に負担が集まりにくい状態を目指すためです。
セルフケア①(足首回し)
一つ目は足首回しです。足首は歩く時のクッションの役割をしています。ここが硬いと衝撃を受け止めにくくなり、その分だけ膝が頑張って動くことになります。
- 座って片方の足先を片手で持ちます。
- 足首をゆっくり大きく回します。
- 片方向20秒、反対方向も20秒行います。
- 反対の足も同じように行います。
- これを20秒ずつ、3セットを目安に続けます。

足首を回すとゴリゴリと音がする方もいるかもしれません。音がすることだけで軟骨がすり減っているとは限らず、関節が動きにくいために鳴っていることもあります。気になる時や痛みがある時は、強く回さず優しく行ってください。
セルフケア②(股関節から足を振る)←重要
ここが一番やってほしいセルフケアです。
片足を伸ばし、もう片方の足は曲げた姿勢を取ります。伸ばした足を、足先や膝だけで動かすのではなく、股関節から足全体を振る意識で動かしてください。
- 床やベッドの上で片足を伸ばします。
- 伸ばした脚の付け根に意識を向けます。
- 股関節から、足全体を前後に軽く振ります。
- 片側20秒行い、反対側も同じように行います。
- 両側とも20秒を3セット行います。

足首だけを動かすと、股関節は十分に動きません。このケアで目指すのは、股関節、膝、足首を連動させ、股関節から足先までの巡りを整えることです。
仰向けになった状態で、脚をぶらぶら振る形でも構いません。無理なく続けられる姿勢を選んでください。
足首回しと股関節から脚を振る運動を行った後、最初に行った足踏みチェックをもう一度してみましょう。一回で大きく変わらないこともありますが、繰り返すことで足の動きが軽くなってくる方は多いです。
効果を長持ちさせるケア③ツボの刺激:陽陵泉
動かすセルフケアの後は、変化を持続させやすくするためにツボを刺激します。一つ目は陽陵泉です。
陽陵泉は、膝の外側にある骨の下のくぼみにあります。膝の外側を触って骨を探し、そのすぐ下のへこみを目安にしてください。
- 陽陵泉を指で押さえます。
- 押さえたまま、足先を上下に20回動かします。
- 反対側も同じように行います。
- 左右とも20回を3セット行います。

陽陵泉は胆経を整える代表的なツボです。膝にズーンと響くことがありますが、痛気持ちいい範囲なら問題ありません。鋭い痛みや強すぎる痛みが出る場合は、力を弱めるか中止してください。
効果を長持ちさせるケア③ツボの刺激:懸鐘
次は懸鐘です。外くるぶしの上、指4本分ほど上がった骨際、やや後ろ側を目安にします。
- 外くるぶしから指4本分ほど上に触れます。
- 骨の際にあるポイントを押さえます。
- 押さえながら足先を上下に20回動かします。
- 反対側も同じように行い、20回を3セット続けます。

懸鐘を押さえながら足先を動かした時、小指側や足の外側へ響く感覚が出ることがあります。膝の痛みだけでなく、足首の違和感が気になる方にも取り入れてほしいツボです。
効果を長持ちさせるケア③ツボの刺激:足三里
足三里は、膝のお皿の外側から指4本分ほど下にあります。
- 膝のお皿の外側を確認します。
- そこから指4本分ほど下の位置を押さえます。
- 押さえた状態で足先を上下に20回動かします。
- 左右とも20回を3セット行います。

足三里は胃経の代表的なツボで、膝周辺の巡りを整え、歩いた時の疲れやだるさを和らげる目的で使われます。昔から、足三里を刺激すると三里歩けるといわれるほど、疲れに関わるツボとして知られています。
歩くとすぐに足がだるくなる、疲れやすいという方は、特に足三里を続けてみてください。痛すぎる刺激は体を守ろうとして力が入りやすくなるため、必ず痛気持ちいい程度で行いましょう。
効果を長持ちさせるケア③ツボの刺激:太衝
最後は太衝です。足の甲にあり、親指と人差し指の骨が交わる手前のくぼみを目安にします。
- 足の甲にある親指と人差し指の骨の間をたどります。
- 骨が交わる手前のポイントを押します。
- 20回を目安に、心地よい圧で押します。
- 反対側も同じように行い、左右とも3セットを目安にします。

太衝は肝経に属するツボで、足首まわりに余計な力が入っている方におすすめです。歩く時に足首や足先がガチガチになりやすい方は、ゆっくり押してみてください。
痛みと感情との関係
東洋医学では胆経は、決断力とも関係すると考えられています。我慢が続いている時、不安が続いている時、無意識に体へ力が入り、緊張してしまうことがあります。
もちろん、膝の痛みがすべて感情で決まるという話ではありません。ただ、体と心はつながっています。

セルフケアを行う時は、呼吸を止めず、力を抜いてリラックスしながら行ってください。痛みを何とかしようと力むよりも、足首から股関節までが自然に動く感覚を探すことが大切です。
まとめ
歩くと膝が痛い時、膝だけを見るのではなく、足首、ふくらはぎ、太もも、股関節、骨盤、そして経絡やツボを含めた全体の巡りを見ていきましょう。
今回のセルフケアは、次の順番で行うのがおすすめです。
- 足踏みで痛みや違和感をチェックする
- 足首を両方向に回す
- 股関節から脚全体を振る
- 再度足踏みをして変化を確認する
- 陽陵泉、懸鐘、足三里、太衝を痛気持ちいい範囲で刺激する
足首回しと股関節から足を振る運動は、20秒を3セット。ツボ刺激も、基本は20回を3セットです。
体はつながっています。一か所だけを何とかしようとするより、巡りを整えることで、本来の動きを発揮しやすくなります。
健康を失うと、通院に時間が必要になり、好きなことに使える時間も減ってしまいます。だからこそ、小さくても毎日のセルフケアが大事です。
まずはこのケアを1週間続けてみてください。痛みが消えたかどうかだけでなく、歩き出しの軽さ、足首の動かしやすさ、疲れ方の変化など、体全体の巡りとして観察していきましょう。
無理は禁物です。強い痛み、しびれ、症状の悪化がある場合はセルフケアを中止し、適切な医療機関へ相談してください。









