【膝痛】しゃがむと膝が痛い原因とは?50代から増える膝の痛みを改善する方法
2026年07月7日

しゃがむと膝が痛い。
痛いまではいかなくても、膝が抜けそうで怖い。長くしゃがんだら立てなくなりそう。ちょうど曲がる途中で引っかかる感じがする。
こういう悩みは、40代以降、特に50代からかなり増えてきます。
そして多くの場合、原因は「膝だけ」だと思われがちです。年齢、筋力低下、軟骨のすり減り、変形。もちろんそれらが関係することはあります。
ただ、実際に体をみていると、しゃがめない原因は膝だけでは説明できないことが本当に多いんです。
関係しているのは、股関節、足首、お尻、体の後ろ側の張り、そして神経の防御反応です。
さらに大事なのが、怖いという感覚そのものです。これは気のせいではなく、体が危険を避けようとしているサインでもあります。
目次
- しゃがめない原因を、膝だけで考えないこと
- 特に見落とされやすいのが、股関節と足首の硬さ
- 東洋医学でみると、後ろ側と外側の流れが止まりやすい
- 「怖い」は気合で消すものではなく、防御反応です
- 最初にやるべきは、しゃがみチェック
- セルフケアの考え方は、頑張ることではなく整えてから動かすこと
- 1. 足首回しで、まず土台をゆるめる
- 2. 陽陵泉で、膝の外側ラインを通す
- 3. 承山で、後ろ側のつっぱりをゆるめる
- 4. 復溜で、踏ん張りと安心感を取り戻す
- 5. 膝裏タオル押し込みで、神経に動きを思い出させる
- 6. しゃがみリセットで、安全な範囲の動きを覚え直す
- セルフケア後に確認したい変化
- 筋トレやストレッチだけでは戻りやすい理由
- 手術だけが選択肢になる前に、できることがある
- まとめ
- FAQ
しゃがめない原因を、膝だけで考えないこと
しゃがむ動作は、膝だけで行うものではありません。
本来は、股関節、足首、骨盤、体幹まで全部が連動しています。ところが、どこかが硬くなって動きが止まると、そのぶん膝が代わりに頑張ることになります。
すると膝への負担が増えます。
その結果として、
- しゃがむ途中で痛い
- 立ち上がる時が不安
- 膝が抜けそうに感じる
- 後ろにひっくり返りそうで怖い
こういった状態が起こりやすくなります。
つまり、膝が悪いというより、体がこれ以上は危ないと守っている状態になっているわけです。
特に見落とされやすいのが、股関節と足首の硬さ
しゃがむのが苦手な人をみると、かなりの割合で股関節や足首が硬くなっています。
足首が硬いと、前に重心を移しづらくなります。そのぶん膝だけが前に出ようとして、曲げる途中で負担が集中しやすくなります。
股関節やお尻が硬いと、お尻を後ろに引きながら沈む動作がしにくくなります。これもまた、膝だけでしゃがもうとする形につながります。
膝そのものだけを鍛えても変わりにくいのは、こういう背景があるからです。
東洋医学でみると、後ろ側と外側の流れが止まりやすい
東洋医学の見立てでは、しゃがみにくさがある人は、膀胱経、胆経、腎経の流れが滞っていることが多くあります。
特に硬くなりやすいのが、
- 膝裏
- ふくらはぎ
- お尻
- 股関節
- 足首
このあたりです。
ここが詰まると、体の後ろ側ラインや外側ラインが引っ張られます。だから、しゃがもうとした時に、後ろへ倒れそうな不安や、膝裏のつっぱり感が出やすくなります。
膝が痛いから膝だけを触る、ではなく、全体の流れを戻すことが重要です。
「怖い」は気合で消すものではなく、防御反応です
しゃがめない人には、力が抜けない人がとても多いです。
転びそうで怖い。悪化したらどうしよう。また痛くなったら嫌だ。こうした不安が強いほど、体はさらに硬くなります。
すると、
- 怖いから硬くなる
- 硬いから余計に怖くなる
- 怖いので動きが小さくなる
- 動かないからさらに固まる
こんな悪循環に入ってしまいます。
だから大切なのは、無理に深くしゃがむことではありません。安心して動ける状態を先に作ることです。
最初にやるべきは、しゃがみチェック
セルフケアの前に、まず今の状態を軽く確認しておきます。
椅子や壁につかまりながら、無理のない範囲で少しだけしゃがんでみてください。
この時に確認したいのは次の3つです。
- どこが怖いか
- どこがつっぱるか
- どこで止まるか
例えば、膝が90度くらいに曲がる瞬間だけ違和感がある人もいますし、膝裏やふくらはぎに強い張りが出る人もいます。
この感覚を覚えておくと、セルフケア後の変化が分かりやすくなります。
セルフケアの考え方は、頑張ることではなく整えてから動かすこと
今回のセルフケアは、筋トレで追い込む内容ではありません。
狙いは、
- 足首の流れを戻す
- 膝まわりに関係するツボを刺激する
- 神経に安全な動きを再学習させる
この3段階です。
紹介するのは次の6つです。
- 足首回し
- 陽陵泉の刺激
- 承山の刺激
- 復溜の刺激
- 膝裏タオル押し込み
- しゃがみリセット
1. 足首回しで、まず土台をゆるめる
足先を持って、足首を大きく回します。
片側を20秒、反対回しも20秒。反対の足も同じように行います。
ポイントは、小さく回すのではなく、できる範囲で大きく回すことです。
足首には、膀胱経、胆経、腎経など、下半身の動きに関わる流れが集まりやすい場所があります。しゃがめない人は足首が硬く、ここで流れが止まっていることが多いです。
足首がうまく使えないと、膝が代わりに頑張るしかなくなります。
だからこのケアは、足首をただ柔らかくするというより、足元から流れを戻す感覚で行ってください。
目安は左右それぞれ20秒ずつ、3セットです。
2. 陽陵泉で、膝の外側ラインを通す
陽陵泉は、膝の外側の骨の下にあるくぼみ付近にあります。
そこを指で押さえながら、足首を上下に20回動かします。左右とも行ってください。
このツボは胆経に属していて、股関節、膝の外側、脚の外側ラインと関係が深い場所です。
しゃがむ時に、
- 膝が抜けそう
- 曲げるのが怖い
- 立ち上がりが不安
- 横揺れが気になる
こういうタイプの人は、外側ラインが固まりやすい傾向があります。
陽陵泉は、筋肉や腱の流れを整える代表的なポイントでもあるので、膝の動きの軽さや股関節の動きやすさにもつながりやすいです。
左右20回ずつを3セットが目安です。
3. 承山で、後ろ側のつっぱりをゆるめる
承山は、ふくらはぎの中央あたりにある、押して響きやすいくぼみです。
ここも押さえながら、足首を上下に20回動かします。左右とも行います。
承山は膀胱経に属していて、体の背面を通るラインと深くつながっています。
しゃがむと、
- 膝裏が怖い
- ふくらはぎが硬い
- 後ろにひっくり返りそうになる
こういう感覚がある人は、この後ろ側ラインがかなり詰まっていることが多いです。
承山を刺激すると、ふくらはぎの防御反応がゆるみやすくなり、膝裏のつっぱり感も軽くなりやすいです。
こちらも左右20回ずつ、3セット行ってください。
4. 復溜で、踏ん張りと安心感を取り戻す
復溜は、内くるぶしから指3本分ほど上で、アキレス腱の少し前あたりにあります。
ここを押さえながら、足首を上下に20回動かします。押す強さは、痛すぎるほどではなく、痛気持ちいい程度で十分です。
復溜は腎経に属する重要なツボです。
しゃがむ時に、
- 怖さが強い
- 膝が抜けそう
- 踏ん張りが効かない
- 脚に力が入りにくい
こうした感覚がある人には、このラインの弱りが関係していることがあります。
東洋医学では、腎は恐れの感情とも関係します。不安が強いと下半身が固まりやすくなるのは、この視点からも説明できます。
復溜を刺激することで、足元の安定感、膝まわりの巡り、冷えの緩和などにもつながりやすくなります。
これも左右20回ずつ、3セットが目安です。
5. 膝裏タオル押し込みで、神経に動きを思い出させる
ここからは筋肉よりも、神経の再教育の要素が強くなります。
やり方は簡単です。
- タオルを丸める
- 膝裏に入れる
- 膝裏でタオルを下に押し込む
- 力を抜く
これを20回行います。左右とも同じです。
見た目は地味ですが、このケアはかなり大事です。
膝の手術後や固定の期間が長かった人は特に、膝をどう使うかを脳が忘れてしまいやすいんです。すると、膝を曲げる動きに対して「危ない」「痛くなりそう」という記憶が残り、無意識に守りが強くなります。
その結果、曲げにくい、怖い、力が入らないといった状態が起きやすくなります。
この押し込みは、単なる筋トレではなく、膝を安全に使えるという情報を脳に再学習させる作業です。
20回を3セットが目安です。
6. しゃがみリセットで、安全な範囲の動きを覚え直す
最後は、椅子や台につかまりながら軽くしゃがむ練習です。
ポイントはひとつです。
痛くなる前で止めること。
深くしゃがむ必要はありません。少ししゃがんで、戻る。それを繰り返します。
20回がきつければ10回でも大丈夫です。できる人は3セット行ってください。
しゃがめない人の脳は、しゃがむ動作そのものを危険だと覚えていることがあります。だから必要なのは根性ではなく、この動きは大丈夫だよと少しずつ教え直すことです。
セルフケア後に確認したい変化
終わったら、最初と同じように軽くしゃがんでみてください。
変化として出やすいのは、
- 怖さが減った
- 膝が軽い
- つっぱり感が減った
- 詰まり感が少ない
といった感覚です。
1回で劇的に変わる人もいれば、変化が小さい人もいます。でも、ここで大切なのは、1回で全部解決させようとしないことです。
何年も積み重なってきた体の使い方や防御反応が、たった1回で完全に変わるとは限りません。
体に必要なのは、無理やり変えることではなく、本来の動きに戻るきっかけを繰り返し与えることです。
筋トレやストレッチだけでは戻りやすい理由
膝が痛いと、鍛えましょう、伸ばしましょう、という話になりやすいです。
それ自体は悪くありません。ただ、流れが悪いまま、神経が危険だと感じたまま、そこに強い刺激を入れても、体はまた元に戻ろうとします。
だから先に必要なのは、
- 巡りを整える
- 防御反応を下げる
- 安全な動きを覚え直す
この順番です。
頑張って鍛える前に、安心して動ける体を作る。この発想が抜けると、どうしても同じところで引っかかりやすくなります。
手術だけが選択肢になる前に、できることがある
病院で相談すると、湿布、薬、注射など、対症療法が中心になることは少なくありません。もちろん必要な場面はありますし、それを否定したいわけではありません。
ただ、痛みを抑えることと、動ける体を作ることは、少し意味が違います。
手術が必要になるケースもあります。でも、まだ日常の中で動けている段階なら、体の使い方や流れを整えるという別の選択肢を持っておくことは大切です。
体は機械ではありません。部品を替えたらそれで全部元通り、という単純なものではないからです。
だからこそ、今のうちから自分の体を整える方法を知っておく意味があります。
まとめ
しゃがむと膝が痛い、しゃがむのが怖い。
その原因は、膝だけとは限りません。
関係しているのは、
- 股関節
- 足首
- お尻
- 体の後ろ側や外側の張り
- 神経の防御反応
- 怖さや不安による緊張
こうした全体のつながりです。
だから、無理に鍛える、無理に伸ばすだけでは変わりにくいことがあります。
大事なのは、先に流れを整えること、巡りを戻すこと、そして安全に動ける感覚を脳に思い出させることです。
体は無理やり変えるものというより、戻っていくものです。
しゃがむ前に怖さが出る人ほど、頑張りすぎず、今日紹介したようなやさしいセルフケアから始めてみてください。
FAQ
しゃがむと膝が痛いのは、筋力不足だけが原因ですか?
筋力不足が関係することはありますが、それだけではありません。股関節や足首の硬さ、お尻の使いにくさ、膝裏やふくらはぎの張り、神経の防御反応などが重なっていることが多いです。
しゃがむ時の「怖い」という感覚は気のせいですか?
気のせいではありません。体が危険を避けようとしている防御反応の一部です。不安や緊張が強いと下半身はさらに硬くなり、結果として余計にしゃがみにくくなることがあります。
セルフケアはどれくらいの回数をやればいいですか?
動画内での目安は、足首回しが左右それぞれ20秒を3セット、ツボ刺激は左右20回を3セット、膝裏タオル押し込みも20回を3セット、しゃがみリセットは10回から20回を目安に3セットです。無理のない範囲で続けることが大切です。
1回やって変化がなくても意味はありますか?
あります。長年の緊張や動きのクセは、1回で大きく変わらないことも普通です。大事なのは、体に安全な動きと巡りを繰り返し思い出させることです。
痛みが強い時も続けていいですか?
強い痛みやしびれがある場合は無理に行わず、まず様子をみてください。セルフケア中も、痛みを我慢して押し込んだり深くしゃがんだりせず、痛くなる前で止めるのが基本です。









