【腰痛が良くなったのにまた痛い】なぜ繰り返す?「体の現在地」から考える腰痛の原因

2026年09月24日

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整体を受けて楽になった。ストレッチをしたら痛みが引いた。ところが翌朝、また腰が痛い。「結局、治ってなかったんかな」と不安になりますよね。

でも、また痛くなったことと、体がすべて元に戻ったことは同じではありません。反対に、痛みが消えたからといって、体の動きまで以前と同じ状態に戻ったとも限りません。繰り返す腰痛を考えるときは、痛いか痛くないかだけでなく、今の体がどう動き、何に反応するかを見ていくことが大切です。

目次

痛みは体から届く情報の一つ

痛みは、車の警告灯に少し似ています。警告灯が消えても、車の状態が新品同様になったとは判断しませんよね。なぜ点いたのか、その後どう走るのかも気になるはずです。

体も同じです。痛みが減ったことも、再び痛みが出たことも、それぞれ一つの情報。もちろん痛いと怖いし、不安になるのは自然です。ただ、そこで「全部悪化した」とすぐに決めるより、「今日はどんな動きがしにくいだろう」と一歩引いて確かめてみてほしいんです。

たとえば腰の痛みがなくなったとき、足首や股関節の動きまで確認したでしょうか。施術では腰だけでなく、足首、足の甲、足指の硬さを見ることもあります。痛みのある場所だけでは分からないことがあるからです。

まずはセルフケア前の「現在地」を知る

ここからは、腰痛に効く運動を一つ決め打ちするためではなく、運動の前後で体の反応を比べるためのチェックです。無理のない範囲で行ってください。

  1. 自然に立ち、ゆっくり体を前に倒します。深く曲げようと頑張る必要はありません。
  2. 腰の右側と左側、お尻、太ももの裏など、どこに張りや痛みを感じるかを覚えておきます。
  3. いったん椅子に座り、手を使わず普段どおりに立ってみます。立ちやすさも確認します。

前屈で見たいのは「硬いか、柔らかいか」という成績ではありません。右だけ張るのか、左右差があるのか、どの場所に違和感があるのか。その感覚が今日の体の現在地です。

立った状態で上体を前に倒し、両手を膝の前に下ろしている
前屈の深さより、張る場所や左右差を覚えておきます。
腰に触れずに、股関節と足首を動かす
椅子に座ってお尻の外側を伸ばす
  1. 椅子に座り、片方の足首を反対側の太ももに乗せます。脚で数字の「4」を作る形です。
  2. 背中を丸めるのではなく、股関節から上体をゆっくり前に倒します。
  3. お尻の外側が気持ちよく伸びるところで止め、呼吸を続けながら約10秒保ちます。
  4. 元に戻し、反対側も同じように行います。

痛いところまで無理に倒さなくて大丈夫です。「右のほうが伸びる」「左はあまり張らない」といった違いも覚えておいてください。

椅子に座って片足首を反対の太ももに乗せ、上体を前に倒している
脚を4の字にしたら、股関節から前に倒してお尻の外側の感覚を確かめます。
左右の足首をゆっくり回す

次は片足ずつ、足首をゆっくり回します。右回しと左回しをそれぞれ5回ほど。反対の足も行い、左右や回す方向による動かしやすさを比べてみてください。

僕の場合、左足のほうが動かしやすく、右足には回しにくい方向があります。こういう発見も大事なんです。うまく回せないことを失敗と考えず、今の体について分かったこととして受け取ります。

椅子に座った男性が片膝を抱え、足を浮かせて足首を動かしている
足首は片足ずつ動かし、左右と回す方向の違いを比べます。
もう一度、同じ動きで確かめる

股関節と足首を動かしたら、最初と同じように立って前屈し、椅子からの立ちやすさも比べます。僕はこのチェックで、最初より前屈時の張りが少なくなりました。腰には触れていません。

もちろん、全員に同じ変化が出るわけではありません。変化があれば「股関節や足首を動かした後、腰まわりの感覚が変わった」という情報。変わらなければ「今回はその刺激だけでは大きく変わらなかった」という情報です。変わらなかったことも、次にどこを見るかを考える手がかりになります。

なぜ腰以外を見るのか

腰だけで立ったり歩いたりする人はいません。足裏、足首、膝、股関節、骨盤、上半身は、動くときに連動しています。ある部分が動きにくければ、別の部分がその動きを補うこともあります。だから僕は、痛い場所が必ずしも原因の場所とは限らないと考えています。

今回見たのは股関節と足首ですが、それで全部分かるわけではありません。太ももの裏、前、外側、骨盤の傾きなど、確認したい場所はほかにもあります。腰を揉む、腰を伸ばすという方法だけを繰り返す前に、周りの動きにも目を向けたいんです。

東洋医学の見方でも、腰だけを切り離して考えません。たとえば膀胱経は、腰からお尻、太ももの裏、ふくらはぎ、足へと続く経絡として捉えます。体の外側や内側にも別の経絡があります。関節や筋肉の動きに加えて、こうした体のつながりも施術やセルフケアを考える際の視点にしています。

翌日の痛みを「振り出しに戻った」と決めない

施術の後に楽になっても、翌日は座っている時間が長かったかもしれません。睡眠や疲れ方、足の使い方が違ったかもしれません。体は毎日まったく同じ条件ではないんです。

肩の痛みについて話を聞いているうちに、「そういえば旅行でスーツケースを持った」と気づいた方もいました。それが原因だと断定はできません。でも、普段と違う行動を思い出すことで、体を見直す手がかりは増えます。靴を変えた、歩き方が違ったという変化にも、同じように目を向けられます。

痛みがぶり返したときは、「また一から治さなきゃ」だけで終わらせず、次のことを確かめてみてください。

  • 昨日と比べて、座る時間や歩く量は違ったか
  • 睡眠や疲労の状態はどうか
  • 前屈で張る場所や左右差は変わったか
  • 立ち上がりや足首の動きに違いはあるか
「正解のセルフケア探し」から、自分の体を知る習慣へ

セルフケアは、紹介された方法を全員が同じように行えば必ず良くなる、というものではありません。僕が伝えたいのは方法そのもの以上に、自分の体が何に反応するかを見ることです。

施術で体に関われるのは、生活の中の限られた時間です。それ以外の時間を過ごす本人が、変化に気づき、無理なくケアを続け、反応を振り返る。その積み重ねが大切だと思っています。痛いときだけ体を気にするのではなく、普段から体の優先順位を少し上げてほしいんです。

自分の姿勢の癖は、案外自分では分かりません。まっすぐ立っているつもりでも、鏡で見ると体が傾いていて驚くことがあります。そうした気づきも含めて、自分なりの「体の取り扱い説明書」を少しずつ作っていく感覚です。

ただし、セルフチェックで痛みの原因を確定することはできません。強い痛みやいつもと違う症状があるとき、不安が続くときは、自己判断だけで済ませず医療機関に相談してください。

腰痛がまた出たとしても、それだけで全部元に戻ったわけではありません。まず今の体を確かめる。無理のない刺激を加える。そして、もう一度比べる。痛みをただ怖がるのでも、我慢するのでもなく、体からのサインとして読み取るところから始めてみてください。

動画でも詳しく解説しています

こちらの記事をご覧になって下さい。

腰痛

 



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